千葉雅也・『勉強の哲学 来たるべきバカのために』 (の、音楽的な読み換え)
千葉雅也氏の話題の新著、『勉強の哲学 来たるべきバカのために』。
「勉強」をめぐって、フランス現代思想などに支えられた深遠な考察が巡らされている。
深いながらも水質は透明で、すぐに水底まで見通せる。読むだけならスラスラと読めるのだ。
この読みやすい書物について、素人が下手に内容をまとめるべきではない。実際に本を読んだほうが手っ取り早い。
だから、今回は、ちょっと実験的な、おもしろそうな読みかたを提示してみたいと思う。
発端は、著者である千葉氏自身のこのツイートだ。
第二章で言う「会話のコード」というのを、音楽のコード(和音)として捉えると、たぶん、ジャズとかの即興演奏の理論として読めるんじゃないかな。#勉強の哲学
— 千葉雅也 『勉強の哲学』発売中 (@masayachiba) 2017年4月10日
その場のノリ、空気感といった意味で使われていた「コード」という言葉を、そのまま音楽的な「コード=和音」と読み替える。
じつにおもしろそうな提案ではないか。読み換え、パラフレーズというのは言葉遊びの基本でもあるわけだ。
わたしは音楽についてはほとんど素人なのだが、それでも基本的な理論くらいはかじったことがある。だからなんとなくいけそうな気がしている。
「コード」概念が一番幅を利かせているのは、たぶん第二章である。
だからこれから、その第二章の内容を中心に、本書に登場する様々な用語を、音楽用語に置き換えて読んでいく。
とはいえ、哲学も音楽もつまみ食い程度の知識量しかない。だから、あくまでも「口もぐもぐ」的な遊びとして、あるいはより高次の議論へのたたき台として読んでもらえると幸いである。
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